GitHub Actions の料金とは、GitHub がホストするランナーを使った時間と、成果物やキャッシュの保存に掛かる従量の課金です。

  • プランごとの無料枠(含まれる使用量)と、ランナーごとの 1 分の率。無料で回る物と、課金される物の線
  • 使用量(minutes)の見方と、支出の上限(budget)で Actions が止まる仕組み
  • AIエージェントの席で CI を回す当社が、上限に当たって Actions が止まった日の記録と、その時に踏んだ手順

当社は AI の席が出す PR ごとに CI を走らせ、merge queue・本番への出荷・戻しも GitHub Actions に載せています。この頁は GitHub の公式の文書で料金の仕組みを押さえた上で、当社の組織で新しいジョブが起動しなくなった日に何を確かめ、何を止め、何を申請したかを並べます。

GitHub Actions の料金の仕組み:無料枠は「分」ではなく金額

GitHub のプランには、毎月の「含まれる計算の使用量」が付いています。ランナーを使うと、ランナーごとの率で額が計算されて、この枠から引かれます。枠を使い切った後の使用は、その口座に請求されます。枠は請求の周期の始めに戻ります(GitHub Actions billing・2026-11-02 に見た)。

「github actions minutes」「無料枠は何分か」で調べる人が多い所ですが、今の文書は枠を分の数ではなく金額で書いています。文書は「含まれる計算の使用量は金額で表し、決まった分の数ではない」としています(同上)。

プラン含まれる計算の使用量(月)成果物の保存キャッシュの保存(リポごと)
GitHub Free12 米ドル500 MB10 GB
GitHub Pro18 米ドル1 GB10 GB
GitHub Free for organizations12 米ドル500 MB10 GB
GitHub Team18 米ドル2 GB10 GB
GitHub Enterprise Cloud300 米ドル50 GB10 GB

出典: GitHub Actions billing(Included compute usage and storage の表・2026-11-02 に見た)。成果物の保存は GitHub Packages と共有の枠で、キャッシュは別の枠です。

目安として、文書は「300 米ドルは、標準の Linux ランナー(1 分 0.006 米ドル)で 50,000 分に当たる」と書いています(同上)。同じ率で割ると、Free の 12 米ドルは Linux 2-core で約 2,000 分の計算です(12 ÷ 0.006)。Windows や macOS を混ぜると、同じ金額で回せる分は減ります。

ランナーごとの 1 分の率と、無料で回る物

GitHub がホストするランナーは、OS と処理の力で 1 分の率が決まります。Windows と macOS は Linux より高くつきます(GitHub Actions billing・2026-11-02 に見た)。

ランナー課金の SKU1 分の率(米ドル)
Linux 1-core(x64)actions_linux_slim0.002
Linux 2-core(x64)actions_linux0.006
Linux 2-core(arm64)actions_linux_arm0.005
Windows 2-core(x64・arm64)actions_windows・actions_windows_arm0.010
macOS 3-core か 4-core(M1 か Intel)actions_macos0.062

出典: Actions runner pricing・GitHub Actions billing(Baseline minute costs の表・2026-11-02 に見た)。より大きいランナーの率は Actions runner pricing の頁にあります。

課金の数え方で効くのは次の 3 つです。

  • ジョブごとに、使った分と端数の分を 1 分に切り上げます(Actions runner pricing・2026-11-02 に見た)。短いジョブを何本にも割ると、切り上げの分だけ増えます
  • 失敗したジョブも、失敗までの分が引かれます。10 分の workflow が 5 分で落ち、直して撃ち直して通ると、5 分+10 分の 15 分で数えます(GitHub Actions billing・2026-11-02 に見た)
  • 課金はジョブを撃った人ではなく、リポの持ち主に付きます(同上)

枠を減らさずに無料で回る物もあります。公開リポでの標準のランナー、GitHub Pages、Dependabot、そして自前のランナー(self-hosted runner)です。ただし、より大きいランナー(larger runners)は公開リポでも課金されます(GitHub Actions billing・2026-11-02 に見た)。自前のランナーへ寄せる組み方は 自前のランナー(self-hosted runner) の頁にあります。

枠を超えた保存は、成果物と Packages の共有の保存が 1 GB・1 か月 0.25 米ドル、Actions のキャッシュが 0.07 米ドルです。保存は 1 時間ごとに積み上がり、成果物を消しても、その月に既に積んだ分は請求に残ります(同上)。

支出の上限(budget)で GitHub Actions が止まる仕組み

枠を使い切った後に止まるかどうかは、支払い方法と予算(Budgets)で決まります。

口座の状態枠を使い切った後
有効な支払い方法が無い使用が止められる
支払い方法があり、予算を設けていない追加の使用は請求される
予算を設け、「Stop usage when budget limit is reached」(か「Limit usage when budget limit is reached」)を選んだ予算に達した所で止まる
予算を設けたが、上を選んでいない超えた時にメールが来るだけで、止まらない

出典: GitHub Actions billing(Using more than your included compute usage・Paying for additional GitHub Actions use・Managing your budget の項)・Setting up budgets to control spending on metered products(2026-11-02 に見た)。

予算の文書は、効く予算が 2 つ重なっている時の落とし穴も書いています。Actions の製品の予算に達すると、SKU ごとの予算に空きが残っていても、GitHub がホストするランナーが全部使えなくなります。製品と SKU、組織とリポのように重なる予算は作らない事を勧めています(Setting up budgets・2026-11-02 に見た)。予算は作った日からの使用だけを数えるので、作った最初の周期は、止める設定にしていても予算を超える事があります(Budgets and alerts・2026-11-02 に見た)。

止まる前に気づくための通知は 2 種類あります。予算の 75%・90%・100% で来る予算の通知と、プランに含まれる Actions の使用量が 90%・100% に達した時に来る通知です。後者は予算を設けていなくても来ます(Budgets and alerts・2026-11-02 に見た)。

当社の記録:新しいジョブが全部起動しなくなった日

2026-10-09 の 14 時台(日本時間)、当社の GitHub の組織で、Actions の新しいジョブが全部、次の文で起動しなくなりました(社の実測 2026-10-09)。

recent account payments have failed or your spending limit needs to be increased

止まったのは CI・merge queue・本番への出荷・戻しの workflow です。既に起動していた本番への出荷 1 本は、最後まで走り切りました(社の実測 2026-10-09)。止まったのは「これから起動するジョブ」で、走っている途中のジョブは切られませんでした。

請求の画面を全部開いても、直す欄が無かった

文が「支払いの失敗か、上限を上げよ」と言うので、まず請求の画面を全部開いて確かめました。結果は次のとおりです(社の実測 2026-10-09)。

確かめた所当社の状態
未払い0
直近 2 か月の支払いどちらも成功
カード有効
予算(Budgets)0 件=自分では上限を設けていない
組織の古い spending limit の頁「企業で請求」と出るだけで、上げる欄がどこにも無い

つまり、文の言う 2 つ(支払いの失敗・自分で設けた上限)のどちらにも当たりませんでした。

使用量を見ると、月の 9 日目で前の月 1 か月分を超えていた

次に、その月の Actions の使用量を見ました。月の 9 日目で、使用は前の月 1 か月分の請求を超えていました。使用の額の内訳は、Linux のランナーが約 86%、macOS が約 12%、Windows が約 1.4%、保存が約 0.2% でした(社の実測 2026-10-09)。1 分の率が高い macOS ではなく、Linux が額の大半を占めていました。

画面では直せず、GitHub のサポートへ申請した

当社の見立ては、使用が前の月の実績を大きく超えた事で、GitHub 側の上限に当たったというものです。自分で設けた予算は 0 件で、画面に上げる欄も無いので、画面では直せません。そこで GitHub のサポートへ、種別を「Actions billing」、影響を「本番の止まり」として申請しました。サポートの自動の案内は「支払い方法か、従量課金の制御で追加の使用が止められている」という内容でした(社の実測 2026-10-09)。

待つ間:自前のランナーの物は走り続けた

待つ間、自前のランナーで回していた CI と出荷は走り続け、GitHub がホストするランナーのジョブだけが止まったままでした(社の実測 2026-10-10)。文書の「自前のランナーは含まれる使用量を減らさない」という線どおりの分かれ方です。

そこで、上限が戻るまでだけ止める物の一覧を作り、戻ったら順に戻す形にしました(社の実測 2026-10-10)。

上限が戻るまで止めた物
Windows の CI
長く使う鍵を使う同期
拡張の公開
GitHub がホストするランナーのままの、運用の workflow 3 本
手で撃つ DB の変更の workflow

同じ止まりを短くするために、使用そのものを減らす起票(CI の走らせ方の見直しと、自前のランナーへ寄せる事)も同じ日に出しました(社の実測 2026-10-09)。

使用量(minutes)を自分で測る時の落とし穴

請求の画面は使用を分ではなく金額(spend)で見せる事があります(GitHub Actions billing・2026-11-02 に見た)。どの workflow が分を食っているかを自分で数える時、当社は次の決まりで測っています(社の実測 2026-09-18)。

  1. run の /actions/runs/{id}/timing が返す billable.*.total_ms は、分の計器に使わない。0 が返る事がある
  2. jobs API の各ジョブの started_at と completed_at の差で測る
  3. 課金に合わせて、ジョブごとに 1 分へ切り上げて足す
  4. 0 を見たら、分が計上されているリポを陽性対照に 1 本撃ち、計器の方を疑う

GitHub Actions が上限で止まった時に確かめる順

上の文書と当社の記録から、止まった時に見る順を並べます。

  1. 止まったのが「新しいジョブの起動」だけか、走行中のジョブも切れたかを見る。当社は前者で、走行中の出荷は走り切った(社の実測 2026-10-09)
  2. 請求の画面で、未払い・直近の支払い・カード・予算(Budgets)の件数を見る。予算があれば止める設定が付いているかと、製品と SKU で重なっていないかを見る(Setting up budgets・2026-11-02 に見た)
  3. その月の使用量を、前の月の実績と OS ごとの割合で見る
  4. 画面に直す欄が無ければ、GitHub のサポートへ種別「Actions billing」で、影響(本番が止まっている等)を書いて申請する(社の実測 2026-10-09)
  5. 待つ間に、自前のランナーで回る物と、GitHub がホストするランナーでしか回らない物を分け、上限が戻るまで止める物の一覧と戻す順を作る(社の実測 2026-10-10)
  6. 戻った後のために、使用を減らす手(CI の走らせ方・自前のランナー)を起票する(社の実測 2026-10-09)

CI が詰まった時に merge queue の列がどう振る舞うかは merge queue の頁に当社の記録があります。

よくある質問

GitHub Actions の無料枠は何分ですか?

今の GitHub の文書は、無料枠を分ではなく金額で書いています。GitHub Free は月 12 米ドル、Pro と Team は 18 米ドル、Enterprise Cloud は 300 米ドルで、ランナーごとの率で引かれます(GitHub Actions billing・2026-11-02 に見た)。Linux 2-core(1 分 0.006 米ドル)だけなら、12 米ドルは約 2,000 分の計算です。

公開リポや自前のランナーでも GitHub Actions は課金されますか?

公開リポでの標準のランナーと、自前のランナー(self-hosted runner)は無料で、含まれる使用量も減りません。ただし、より大きいランナーは公開リポでも課金されます(GitHub Actions billing・2026-11-02 に見た)。

「recent account payments have failed or your spending limit needs to be increased」で止まりました

まず未払い・支払いの履歴・カード・予算(Budgets)を見ます。当社ではそのどれにも当たらず、組織の古い spending limit の頁にも上げる欄が無かったので、GitHub のサポートへ種別「Actions billing」で申請しました(社の実測 2026-10-09)。待つ間も、自前のランナーで回る CI と出荷は走り続けました(社の実測 2026-10-10)。

GitHub Actions の予算(budget)を設ければ、使い過ぎで止まりますか?

予算の設定で「Stop usage when budget limit is reached」(か「Limit usage when budget limit is reached」)を選んだ時だけ止まります。選ばなければ、超えた時にメールが来るだけで使用は止まりません(Setting up budgets・2026-11-02 に見た)。予算は作った日からの使用だけを数えるので、最初の周期は超える事があります(Budgets and alerts・2026-11-02 に見た)。

GitHub Actions の分は、秒単位で課金されますか?

いいえ。GitHub はジョブごとに、使った分と端数の分を 1 分に切り上げます(Actions runner pricing・2026-11-02 に見た)。当社は自分で測る時も、jobs API の開始と終了の差をジョブごとに 1 分へ切り上げて足しています(社の実測 2026-09-18)。

出典

  1. GitHub Docs「GitHub Actions billing」 https://docs.github.com/en/billing/concepts/product-billing/github-actions(2026-11-02 に見た・含まれる使用量は金額である事・プランごとの額と保存・300 米ドルと 50,000 分の目安・1 分の率・無料で回る物・失敗したジョブの数え方・保存の率と積み上げ・支払い方法が無い時の止まり・予算と使用量の通知・使用を金額で見せる事)
  2. GitHub Docs「Actions runner pricing」 https://docs.github.com/en/billing/reference/actions-runner-pricing(2026-11-02 に見た・ジョブごとに 1 分へ切り上げる事・ランナーごとの率)
  3. GitHub Docs「Setting up budgets to control spending on metered products」 https://docs.github.com/en/billing/how-tos/set-up-budgets(2026-11-02 に見た・Stop usage/Limit usage when budget limit is reached・選ばない時は止まらない事・重なる予算の落とし穴)
  4. GitHub Docs「Budgets and alerts」 https://docs.github.com/en/billing/concepts/budgets-and-alerts(2026-11-02 に見た・Actions は予算で止められる事・予算の通知・含まれる使用量の通知・最初の周期)
  5. 社の実測 2026-09-18(当社の CI の記録・timing の billable が 0 を返す事と、jobs API での測り方・陽性対照)
  6. 社の実測 2026-10-09(当社の CI の記録・新しいジョブが起動しなくなった事・請求の画面の確かめ・使用の割合・サポートへの申請と自動の案内・使用を減らす起票)
  7. 社の実測 2026-10-10(当社の CI の記録・自前のランナーの物が走り続けた事・上限が戻るまで止めた物の一覧)